私はAGA(男性型脱毛症)のハゲ薬を飲んで12年目になります。
今回はそんな薄毛に抗う男の長年にわたる記録をお伝えします。
同じ薄毛にお悩みの読者諸兄のご参考になれば幸いです。
小石健と申します。YouTubeチャンネルはこちら。
禿との遭遇
今回の内容についてはYouTubeに動画もアップしているので、よければこちらもご覧ください。
この映像は、前回個人輸入で注文したAGAの治療薬を開封して一錠ずつ切り分けている様子です。
こうして1人作業にふけっていると、内職をしているようで忸怩たる思いがします。
そんな私がハゲを最初に意識したのは、修学旅行でバスに乗っていた高校2年の時です。
座席に座ってうつむいた際、自身の髪の量が少ないと感じました。
普通なら髪が「バサッ」と垂れるところですが、「ファサッ」とした軽い感触しかありませんでした。
今でもあの違和感はおぼえています。
「あれ? おれ、髪薄くね?」
この頃はもちろん明確にはハゲてはいませんでしたが、以降ハゲの不安にさいなまれることになります。
AGAとは?
一口にハゲといっても、原因や症状は様々です。
私の場合は「AGA」かと思われます。
英語だとカッコよく聞こえますが、「男性型脱毛症」と呼ばれます。
遺伝やストレスなどにより男性ホルモンが変異した「DHT」という物質が、発毛の周期を乱して脱毛を優位にさせるという症状です。
「ハゲ」というと、一般的にはこのAGAのイメージがあるのではないでしょうか。
「AGAかと思われます」と述べたのは自己診断によるもので、私は専門医の診察を受けたことはありません。
「育毛剤」から「発毛剤」へ
AGAは今でこそ人口に膾炙し、治療法も確立しつつありますが、当時の無知の私は医者に診てもらうこともせずに、最初は市販の「育毛」スプレーを頭にかけていました。
シュワーとして爽快になるやつです。頭皮の血行を良くするとのことですが、「発毛」の効果は感じられませんでした。
「発毛剤」として最初に使ったのは「リアップ」という塗り薬です。
記憶は定かではありませんが、20代前半の頃から使っていたと思います。
細長いフタを開け、先端を頭皮に押し付けて「チュッチュッ」と頭皮に塗っていく感触は今でも忘れません。
ドラッグストアなどで購入して何年間か使っていました。
といっても効果のほどはよく分かりません。
少なくとも私はフサフサになったという実感はありませんでした。
リアップ期
これは29歳の私です。
この時はまだ薬は飲んでおらず、「リアップ」のみで踏ん張っていた頃です。
一見、頭髪は問題なさそうに見えますが、短い髪を下ろして地肌の隙間を隠すという髪型にしています。
友人には「薄い」と言われていました。
まだ大丈夫。
おれはハゲていない。
と、いくら自分に言い聞かせても無駄です。他人の一言は自分の千万言に勝ります。
私は自分で特に気にしていたのは、額の生え際と後頭部のつむじです。
後頭部の写真が無いのが残念ですが、これは30歳の時の横のアングルです。
頭頂のあたりを見ると、毛量が少ないせいか髪の隙間が見えます。
これも30歳の時です。こうやって伸びた髪を分けると薄いのがお分かりになるかと思います。
幸いなことにズルムケにはならず、現状維持(?)のまま歳月は流れていきました。
「リアップ」のおかげでフサフサには至らずとも、薄毛の進行は抑制できていたのかもしれません。
薬を個人輸入する
そして2011年、薬を服用し始めます。
前述のとおり私は専門医の診察をうけたことはありません。薬は自分で個人輸入代行のサイトにて注文しました。
最初から現在までアイドラッグストアーというサイトを利用しています。
もちろん闇サイトでもなく、違法行為でもありません。
ただし個人輸入の医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象とならず、すべて自己責任となります。
購入したひとつは「フィンペシア」という薬です。
これは「プロペシア」のジェネリック医薬品で、主成分である「フィナステリド」は、薄毛の原因となる前述のDHTを生成する「5αリダクターゼII型」を阻害する作用があります。
これによりAGAの進行を抑制する効果があるそうです。
もうひとつは「ノキシジルタブレット」です。
これは「ミノキシジルタブレット」のジェネリック医薬品で、有効成分の「ミノキシジル」は血管を広げ、血圧を下げる作用があります。
血管を広げることで必要な栄養を取り入れ発毛を促す、ということです。
もともとは高血圧の治療薬でしたが、副作用として毛が増えるということからAGAの治療薬として販売されることになったそうです。
「発毛」の効果が認められるのは、このミノキシジルだけと言われていて、私がそれまで使っていたリアップもミノキシジルが主成分となっています。
ですが頭皮からは吸収されにくく、タブレットとして服用した方が効果が高いそうです。
ということで、フィンペシアで脱毛を抑制し、ノキシジルで発毛を促すという合わせ技を用いることにしました。
ハゲに詳しい方なら「ああ、それね」という感じで、鉄板ともいえる組み合わせかと思います。
これらを毎日1錠ずつ飲み続けました。
薬服用期
これは薬を服用してから2年後です。
30代になり、より髪が細くなった印象です。ボリュームが感じられません。
こちらはそのひと月後で、パーマをかけています。まだそんな「余力」はあったようです。
おそらくパーマで「毛束感」を出してカサを増そうという魂胆かと思います。ですが重力に負けてヘタっているように見えます。
その翌年がこちらです。こうして髪を分けると、やはり毛量は減って生え際も後退しているのが分かります。
服用した薬の量と金額
そんなこんなで、約11年間で服用した薬の量は以下となります。
用量 | 数量 | |
フィンペシア | 1mg | 3150錠 |
ノキシジルタブレット | 5mg | 2300錠 |
〃 | 10mg | 900錠 |
合計 | 6350錠 |
フィンペシアは「旧タイプ」から「新タイプ」に変わったり、ノキシジルタブレットは用量を増やしてみたりと、多少の変化はありましたが薬の種類はずっと同じです。
総額は12万2980円です。
「11年で」と考えるとそれほど高くはないかと思います。
ですが、厳密には毎日必ず飲んでいたわけではありません。
薬が無くなっても面倒で注文しなかった日があるからです。
また私の場合、注文してから届くまでだいたい2週間くらいはかかっています。
なので継続して個人輸入する場合は、薬が無くなる頃合いを見て、面倒臭がらずに注文する必要があります。
10年後
そしてこちらが服用してから約10年後の、いよいよ40歳を過ぎた時の状態です。
これは風呂上りの「良い状態」で撮影したもので、まともに見えるかもしれませんが、寝起きやバイクのヘルメットをかぶったあとだと髪がペシャンコになります。
結局薬を飲んでもフサフサにはなりませんでした。
おそらく脱毛のスピードに発毛のスピードが追いつかなかったせいかと思われます。
といっても、やはり薬のおかげかズルムケにはなりませんでした。
服用していなかったら確実にカッパやバーコードになっていたはずです。そこは現代医学に感謝しています。
副作用
ちなみに、これらの薬は服用をやめると効果も止まってしまうそうなので、ハゲたくなければ薬を服用し続けなければなりません。
ですが、それも健康が許せばという話で、これらの薬にも副作用はあります。
すべての症状については割愛しますが、私の場合あきらかに手や腕・肩の毛が濃くなりました。
特に私は肩に毛は生えていなかったので、ちょっと驚きました。
これらの「ムダ毛」を見ると、「ここはいいからアタマに行けや」と叱りつけたくなります。
これは同じ症状の方なら誰もが嘆くことかと思います。
私はこれらの毛は放っていますが、人によっては発毛の薬を飲んで手や腕のムダ毛処理をする、という意味不明な状態に陥るおそれがあります。
といっても発毛自体の効果はあるということです。
リアップを使っていた頃はこのような症状はありませんでした。
また幸いなことに、私はそれ以外の副作用はありませんでした。「初期脱毛」もなかったかと思います。
ですが、重篤な副作用を起こす可能性はあるので、薬の個人輸入については専門医の診察を受けた上で相談するのを強くおすすめします。
現在
そしてこれが半年ほど前の状態です。
マンバンヘアにして薄毛を誤魔化そうと思って髪を伸ばしていました。
長髪にすると分かりやすいのですが、明らかに毛量が足りません。ツヤもコシもなくアホ毛が目立ちます。
マンバンヘアもあきらめました。
そして現在の状態です。
短髪ならまだ誤魔化せます(…と思う)。
こちらも風呂上りに撮りましたが、髪をまんべんなく散らさないと地肌が透けて見えます。
額は眉毛上から指が4本横に入ります。
結局生え際も前進しませんでした。あるいは孫正義社長のように私が前進しているのかもしれません。
後頭部も厳しい。
地肌が隠れるまで発毛が優位にはならないようです。
そしてこの前、新たに薬を注文しました。
同じくフィンペシアとノキシジルタブレットです。
今回ノキシジルは1錠10mgのボトルタイプを購入しました。
節約のためにこれを半分にカットして1回5mgを服用することにします。
錠剤用のハサミはAmazonで購入しました。
年齢的に髪はもうあきらめ時かもしれませんが、やはりまだ未練はあるため、もう少し抗おうかと思います。
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