アドレス125のオイルドレンプラグがナメて外れなくなった話【DT11A】

先日、原付二種スクーターのアドレス125（DT11A）のエンジンオイルを交換しようとした際、オイルドレンプラグの頭がナメて外れなくなってしまいました。

今回はその格闘の顛末をお伝えします。

「ボルトやネジがナメて困った」という方のご参考になれば幸いです。

ナメたプラグ

今回の内容はYouTubeに動画もアップしているので、よければこちらもご覧ください。

アドレス125（DT11A）のエンジンオイルの交換については以前の記事でお伝えしました。

オイルドレンプラグは車体の底についています。

これを回して外すとオイルが出てきて、流れ切ったらまた閉めて新しいオイルを入れる、という流れです。

開閉の際は六角の頭にソケットをはめて回すのですが、今回は固く閉まっていてピクリとも動きません。

アドレス125のオイルドレンプラグの締め付けトルクは35N・mです。

前回もそのとおりに閉めたのですが、「なんでそんなに固いの？」というくらいビクともしません。

ちなみにドレンプラグはスズキの純正品で、交換してからさほど日数は経っていません。

品番は「16523-09J20」です。

固着の原因は分かりませんが、この2つのソケットレンチを使って力を入れたところ、プラグの頭がナメてしまったという次第です。

「ナメた」というより「削れた」という感じです。

というのも、ドレンプラグの頭の素材はアルミで、鉄のように硬くはありません。削れやすく粉がボロボロと落ちてしまいます。

結局このような有様となりました。

まったく六角形の原型をとどめていません。

ということで、その日のエンジオイルの交換はあきらめました。

兵器1：サイクロンソケット

どうやったら頭がナメたプラグを外せるのか調べたところ、「サイクロンソケット」なるものがあると分かりました。

Amazonで購入しました。

タグに「角が潰れた六角ボルト・ナット外しに！」と書いてあって、ドンピシャの商品です。

普通の六角ソケットと違い、中が渦巻き状になっていて、これでナメた頭をガッチリ固定するようです。

「これならいけそう」と思って使ったところ、ダメでした。

一応ソケットは固定はされるのですが、同様に頭が削れて結局これもはまらなくなってしまいました。

兵器2：バイスプライヤー

他に何かないかと思って調べたところ、「バイスプライヤー」なるものを知りました。

「ネジザウルス」というもので、これもAmazonで購入しました。

ペンチのように物を挟んで固定します。

私が購入したのはオートアジャスト機能のものです。

他には、固定する際にいちいちグリップの端のネジを回して調整しなければならない物がありますが、これは挟んで握り込むだけで自動で固定することができます。

外すときは黒いレバーを引くだけです。

これはナメた頭でも強力に固定することができ、「これならイケるだろう」という期待を抱かせます。

以前にも述べたように、自分でいろいろ整備すると日常で使わない道具が増えてしまいますが、もう後に引けないのでこの最終兵器に頼ることにしました。

これも頭が削れてしまいました。やはりプラグはピクリとも動かず、外すことはできません。

もうこれは道具が悪いのではなく、プラグの素材が悪いような気がしました。

結局、素人の私では何を使ってもダメそうなので、バイク屋に持って行くことにしました。

プロに頼む

あとはプロにお願いしようということで、バイク用品店の「2りんかん」に電話しました。

症状を伝えると「とりあえず状態を見たい」とのことで、2りんかんまでアドレス125を走らせました。

整備士さんに見せたところ、「なんとかやってみる」ということで車両をあずけました。

そのまま店内で待っていると、しばらくして整備士さんが来て「開かない」とのことです。

プラグを暖めたり潤滑剤を塗ったりしてもダメだそうです。

最終的にはタガネか何かでプラグを割るそうで、それには数日かかるかもしれないと言われました。

プロでも手こずるというこで驚きましたが、どうしようもないので書類にサインして数日待つことにしました。

最寄りの店とはいえ、歩いて帰ると自宅までとんでもない距離となります。

店を出て、どうしたもんかとしばらくトボトボ歩いていると、スマホに電話がかかってきました。

整備士さんからで、「開きました」。

それでダッシュして電話をかけてくれたそうです。

ということで、また店に戻りました。

プロの外し方

整備士さんの説明によると、まずドレンプラグのナメた頭を六角形に成形したそうです。

この頭のサイズはアドレス125の場合17mmですが、16mmのソケットを装着したとのこと。

その16mmのソケットがギリギリ入るか入らないかに成形して、ソケットをハンマーで叩いてガッチリ固定したと言っていました。

その外れたドレンプラグを見せてもらったところ、ネジの部分やOリングに異常は見当たりませんでした。

その整備士さんいわく、アドレス125で同じような症状に困っている人が多いそうです。

なんでこんなにプラグが固着してしまうのかナゾですが、今後どうするか悩みものです。

個人的な感覚ですが、規定の35N・mでは固すぎるような気がします。

それはともかく、ついでにエンジンオイルを交換してもらって、そのまま乗って帰りました。

工賃と感謝

今回かかった料金は総額3158円で、内訳は以下のとおりです。

新品のドレンプラグとOリングは持参したのを取り付けてもらったので、この2つの値段はかかっていません。

担当してくれた整備士さんは懇切丁寧に説明してくれました。

その説明と作業にけっこう時間がかかったにもかかわらず、この工賃は安すぎると思いました。ちょっと申し訳ない気持ちになったほどです。

ちなみに2りんかんでのエンジンオイル交換の模様は、以前に別の動画を撮っています。

自分でオイル交換するのは面倒、という場合はプロに任せた方が手っ取り早いかと思います。